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ロルフ・ムーブメント

ロルフ・ムーブメントは、1970年代後半から、Rolf Instituteを中心に、様々なアプローチを取り入れながら発達してきた動作の教育法です。

元来のロルフィングでは、体の動きを制限している組織に注目し、それををゆるめることで、しなやかな動作や姿勢の改善をめざしていました。
このムーブメントは、その組織に制限を生み出すような動作のパターンに注目し、それを再教育することで、身体の構造を変ようとするものです。

例えば、人間の体幹部を構成する背骨、胸郭、骨盤などには多くの関節があり、本来はしなやかな動きが可能です。
しかし、表層の大きな筋肉が必要以上にがんばってしまうと、胴体が1つの固まりのようにこわばってしまいます。

そこで、これらの関節の細かな動きに関与する筋肉(内在筋)の活動をいかに目覚めさせるかが鍵になります。

この内在筋は、脳幹という、主に生命維持活動を司る脳の部分とのつながりが強く、直接意識的に動かすことが難しい筋肉です。

このために、命令にはなかなか従ってくれません。
コントロールしようとすれば、逆に、意識しやすい外在筋の働きを活性化させてしまう可能性があります。

内在筋の活動を引き出すためには、体内の知覚センサーなどに働きかけながら、それが自然に活動するような状況を作り出すようにします。

私達はよく「全力を出す」とか、「力いっぱいがんばる」などの言い方をしますが、ムーブメントの観点から見れば、これらは誤解を生む表現です。

動作によって持てる力を発揮するには、適正な筋肉が、適正なタイミングで、適正な量だけ働くこと(コーディネーション)がとても重要です。
文字通りに、すべての筋肉が「全力を出して」しまうと、体はこわばるだけでしょう。

これは、スポーツ・トレーニングなどにもあてはまる重要な視点です。

私自身、このムーブメントに取り組んだことが、ロルフィングの10回セッションをより理解することに役に立ちました。

「身体構造の統合」はそのまま動作に表れます。

姿勢を観察する上で、「左右の肩の高さがそろう」などの形だけにこだわると、「身体構造の統合」を見失いかねません。
外在筋による努力で「良い姿勢」を達成していた場合は、アクセルとブレーキを同時に踏んだように、体の各部分がバラバラになっています。

これに対して、身体構造が統合された体の動作には、体幹部の中心(背骨の前面)から、外へ向って拡大するような動きが見られます。
この時に、体は1つにまとまって、効果的に力を発揮するのです。


実際の施術では、このムーブメントのアプローチを10回セッションの中に組み込んで行っています。
また、10回セッションを経験した方のために、リクエストに応じて、ムーブメントのセッションを単独でも行います。

これは楽器の演奏や、仕事の動作の改善などにも応用することができます。

↓ さらに知りたい方は、こちらも参照してください。 ↓

「呼吸する」
「歩く」
「手を伸ばす」
「頭を支える」
「コアとライン」